今日は食べ方によって食べる量が変わる!というおもしろい話をしてみましょう!
紹介するのは、2009年にアメリカン・ソサエティ・ニュートリションから発表された咀嚼する食べ物のサイズと消化する時間に関わる研究です。
食べ物の食感は、飲み込むときにとても重要な役割を果たしています。
以前より、食べる速度と噛む速度と、口の中での消化のスピードというのはとても深い関わりがあるということをわかっていますが、今回は、噛む大きさと口の中での消化にかかる時間について研究をして、食べ物の食感の大切さがはっきりしてきました。
実験は、22人の健康な人に行いました。(オランダ人、18〜30歳、身長に対して平均的な体重の人)ちなみに特殊なタイプの食べ方をする人、食欲ない人、ダイエットした人、体重の増減、胃腸、内分泌、嚥下困難、試験物質に過敏な症状を持つ人は除外されています。
条件は・・・
噛むときの大きさ
1.自由(自分の好きなように)
2.小さいサイズ(5g)
3.大きいサイズ(15g)
口の中に入れている時間
1.自由(自分の好きなように)
2.3秒
3.9秒
これらのグループにわけて実験しました。
また食べるものはチョコレートカスタード(ミルクベースのもの、原材料:乳、ホエー、固めるもの、カカオ、着色料、塩、アロマ:タンパク質2.3g、炭水化物14.7g、脂質2.8g)をチューブから吸って食べるようにしたのです。
そうしたところ、噛むサイズが大きい人の方が食べるトータル量が多いという結果が出ました。また3秒で食べた人の方が9秒で食べた人より食べる量が多かったのです。
以下に実験結果を・・・
(gで表しているのは、食べたトータル量です)
小さいサイズで食べたケース
3秒 → 382g(±197)
9秒 → 313g(±170)
大きいサイズで食べたケース
3秒 → 476g(±176g)
9秒 → 432g(±163g)
フリーサイズ
フリーな時間 → 462g(±211g)
3秒 → 455g(±197g)
9秒 → 443g(±202g)
こうやって実験結果を見ると、大きなサイズのものよりも小さいサイズを食べて、OPT(オーラルプロセッシングタイム)を長くした方が、トータルの食べる量が減ることがわかりますよね!
最近は、肥満であったり、体重が増えすぎる人が多くなってきています。それは食べ物の摂取する量がエネルギー消費量よりも多くなってきてしまったことが原因の一つと言われていますが、この実験の結果はそれを解決するのに大きな助けになるのではないでしょうか?
食べ物の食感というのが、食べ物をどれだけ食べてしまうかに非常に深く関わっています。
以前から一度にたくさん口の中に物を入れない、よく噛んでゆっくり食べるなどは言われてきていますが、こういった利点があることがこうやって研究で発表されると信憑性が出てきますね^^。
またこの研究では、液体タイプの食べ物は、食欲反応を抑えるのにはとても弱いもの(固形や半固形に比べて)だと言うことを述べていました。そして液体の中でもどれだけドロドロしているかによっても量は変わってきます。サラサラした方がどんどん食べてしまい、ドロドロしてればしてるほど、食べ過ぎないということです。
おもしろいですね。
その他の文献でも、ゆっくり食べる方が摂取する量も減らすことができることや大きなサイズをほおばる方が、たくさん食べてしまうことにつながるといったことを述べているものもあります。
私も昔はたくさん口にほおばり、早食いしてしまうタイプでしたが・・・今ではゆっくり噛んで食べることを意識しています。これは肥満予防だけでなく、消化という栄養吸収には大事な要素のひとつだからです。たまに忘れて早くかっ込んで食べてしまうときもありますが・・・。
団塊の世代の方も要注意ですよ!団塊の世代の人は、時代もありますが早食いで食べる人が多いと言われています。
みなさんも食べ方次第で、食べる量が変わるということを覚えておいてくださいね。そしてダイエットする時は、無理な食事制限をする前にまずこれを実践してみてはいかがでしょう?
K.K.
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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘル
スケアです。
みなさんに知られているような筋肉骨格系の治療はもちろん、カイロの中の一つの学問
アプライドキネシオロジーでは、自律神経や内臓、ホルモン、神経、栄養のアンバラン
スをチェックし、それに対する治療を行うことができます。
アメリカではまさしくプライマリーケアとして認められ、準医師として統合医療の一翼
を担っています。
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麻布十番のカイロプラクティック治療院 CHIROPRATICA
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参考文献:
Effect of bite size and oral processing time of a semisolid food
on satiation1–3
Nicolien Zijlstra, Rene ́ A de Wijk, Monica Mars, Annette Stafleu, and Cees de Graaf