今日は、ハチミツがコレステロールでも悪玉と言われるLDLを下げてくれるというお話です。
この論文では、4種類の異なる花(アカシア、コリアンダー、サイダー(りんご?)、パーム(やし))からとられたハチミツの抗酸化作用を調べていますが、どんなことがわかったのでしょう?
3種類の分析方法を用いました。
1.DPPHフリーラジカルスカベンジング(集める)分析
2.スーパーオキサイド陰イオンをHODシステムで作った分析
3.LDL過酸化分析
実験の結果は、DPPHで黒いパームとサイダーが一番高い抗酸化作用を示したようです。そして他のHODシステムとLDL過酸化分析で検査したところ、全てのハチミツは大体同じ抗酸化作用が見られたそう。また研究では、これらサンプルの化学構成を分析しました(GC/MSとHPLC分析)。GC/MSでは、90の化学構成が見つかり、そのうちのほとんどが脂肪酸だったと言います(37個)。その他は・・・(省略します)。またHPLC分析だと19個のフラボノイドが見つかりました。その中でもサイダーとコリアンダーが、一番フラボノイドが多かったそう。
抗酸化物質の働き
フリーラジカルと活性酸素類は、老化やいろんな病気(ガンや動脈硬化など)に関与しています。
抗酸化物質はこういったものを抑制もしくは酸化を遅らせることができると言われていますが、現在、毒性のものや変異性のものが多い人工的な抗酸化物質より、自然の抗酸化物質に注目が集まっています。そういった中でこの天然の「はちみつ」は期待されているのでしょう。
抗酸化物質の主な役目は予防と健康維持。ちなみに今回話題のLDLについてですが、問題となるのは、余ったLDLが酸化することなのです。LDL酸化というものは、早期の動脈硬化に見られる兆候の一つです。この論文では、LDL酸化が抑制できるということは、粥腫(プラーク)/アテロームを防止するために重要なステップであると述べています。
粥腫(プラーク)とは?
粥腫(じゃくしゅ)とは、アテロームやプラークともよばれており、冠動脈の血管の内膜にコレステロールや脂肪などの物質と血中にあるマクロファージといわれる物質が沈着したもの。この粥腫はなんらかの圧力がかかったりすると破裂して、その破裂したものに血中の血小板や血液などが付き、血栓となります。それが血流にのって冠動脈を閉塞すると心筋梗塞になります。
人間は食べ物から摂る抗酸化物質によって活性酸素類から身体を守っています。体内中の抗酸化物質を増やせば、細胞への損傷を減らすこともでき、慢性的な疾患になりにくくなります。いろんな研究を見てみるとハチミツというものは、フェノール性とノン–フェノール性の抗酸化物質が入っていると言われています。どんなものが入っているかは花によって違うそうですが、黒い濃い色のハチミツは、一般的には明るい色のハチミツより、抗酸化物質が多いそう。
この論文では、ハチミツは抗酸化作用を示すものとしては自然な食べ物の中で高いポテンシャルがあると話しています。プロポリスに代表されるハチミツに関する商品は、フェノール性のものがたくさん入っており、フリーラジカルやメラノーマ(悪性黒色腫)に対して効果を発揮します。このようなことから、以前からハチに関係する商品は、人間の健康を維持することと病気を防止することに使われてきました。一般的にハチミツの抗酸化量というのは、フェノール性のものや、ペプチドや、オーガニックアシッドや酵素の量によって決められます。
ハチミツの中にあるフェノール性のものとノン–フェノール性のものについての情報はまだ少なく、ハチミツの中の抗酸化作用についてももう少し調べていく必要がありますが、今回の研究によって、生体内実験でこういったハチミツが脂肪の過酸化といったものを抑制できるという重要な発見ができたと言います。
ハチミツ。
みなさんどう思いますか?
ハチミツは、果糖とブドウ糖、オリゴ糖、ビタミンB群、ミネラル、アミノ酸も含まれており、栄養的にバラエティに富んでいます。もちろん中に抗酸化物質が含まれているというのも確かだと思います。料理などに砂糖の代わりとしてうまく利用できると良いかもしれません。
ただ注意しなければならないのは、血糖値をあげる糖質でもあるということ。私としては、摂り過ぎについてはリスクがあると思っています。基本的には血糖調整障害がある人は、避けるべき食品。そしてそれ以外の方も天然のものを少し楽しんだり、砂糖の代わりに少量使っていくくらいで行きましょう。
ちなみに一般的に一番自然に育てられたハチミツには果糖が多いと言われます。
K.K.
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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘル
スケアです。
みなさんに知られているような筋肉骨格系の治療はもちろん、カイロの中の一つの学問
アプライドキネシオロジーでは、自律神経や内臓、ホルモン、神経、栄養のアンバラン
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参考文献:
Influence of Honey on the Suppression of Human Low Density Lipoprotein (LDL) Peroxidation (In vitro)
Ahmed G. Hegazi; Faten K. Abd El-Hady
Authors and Disclosures