今日紹介するのは、人が力を出す割合や最大筋力が、静的ストレッチングによってどう影響されるか?ということを調べた論文です。
運動される方にはかなり興味深い内容だと思います。
ストレッチすると最大筋力が落ちる!?
この論文は、2009年の10月に発表されていますが、被検者としては高齢女性をターゲットにして調べています。対象は、23人の女性、64.6歳±7.1歳の方。
内側広筋と外側広筋(腿の筋肉)、大腿ニ頭筋(腿裏の筋肉)でチェックをしたそうで、
コントロール(何もしていない)グループと、SS(静的ストレッチング)グループという2つに分けたところ、力を作り始める割合と、最大筋力には大きな変化が見られなかったといいます。それどころか、女性達はSS(静的ストレッチ)運動を行った後は、逆に筋力を作り出す力が低下してしまったというのです。
これはみなさんの常識をくつがえすことなのではないでしょうか?
「運動前にはストレッチをしましょう」というのは、よく言われることですよね。
たしかに怪我を予防するためには、運動前のストレッチは欠かす事ができないものだと私も思います。
ただ、この論文から見るとやり過ぎると運動パフォーマンスが落ちるということでもあります。
要は、ストレッチをやると筋肉に抑制の作用が生まれるので、その後は筋力が上手く発揮できない状態になるということです。まあそこまで長い時間ではないのですが・・・。
柔軟性をしっかりつけることによって、良い結果を生むことができるということも言えるので、一長一短ですね。
普段のストレッチはしっかり行い柔軟性をつけておき、試合の前などにはストレッチを行いながらも、長時間やり過ぎないということが一番良いのではないかと思います。
K.K.
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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘル
スケアです。
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アメリカではまさしくプライマリーケアとして認められ、準医師として統合医療の一翼
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参考文献
Acute Effect of Static Stretching on Rate of Force Development and Maximal Voluntary Contraction in Older Women.
Original Research
Journal of Strength & Conditioning Research. 23(7):2149-2154, October 2009.
Gurjao, Andre L D; GonCalves, Raquel; de Moura, Rodrigo F; Gobbi, Sebastiao