今日は、正中神経という手の指までいく神経についてのお話です。
手のシビレでけっこう多いのがこの正中神経の圧迫による問題。

正中神経を圧迫する問題の中には、腕の筋肉のところで絞扼される「円回内筋症候群」と手首で絞扼される「手根管症候群」の二つがあります。

 

 

腕の筋肉で正中神経が圧迫される

今日は、腕の筋肉のところで圧迫が起こる「円回内筋症候群」について。

円回内筋症候群は比較的若い年齢層(30歳代)に多いと言われています。また発症する以前に手を使う作業やスポーツなどによる腕の酷使などの原因があることがほとんどです。

 

 

さて、まず円回内筋とは何かというと、腕のところ肘から腕の中間まで付いている筋肉で、主に肘を曲げたり、腕を内側に捻ったりするときに使う筋肉です。

正中神経は、肘の辺り(上腕骨内側上顆2.5〜4cm下方)を通ってから、この円回内筋の2つの筋繊維の間(円回内筋上腕骨頭と尺骨頭の間)を通ってきます。
ちょうどこの円回内筋を通る場所でよく神経絞扼が起こるわけです。

 

ちなみに正中神経は円回内筋を横切ると、浅指屈筋と深指屈筋という指を曲げる筋肉の間を通り、手首の辺りを通過します。その後、手の関節や指まで伸びて支配しているのですね。

 

症状を持つ人の多くは、圧迫を受けているところ(円回内筋)より手に近い正中神経の支配している場所にシビレがあります。通常、腕に徐々に重だるさや倦怠感を覚えて、その後親指側から3本の指にシビレや知覚異常を訴えることが多いです。そして大抵、親指、人差し指、中指を曲げずらくなったりするのです。

そして手首で圧迫される「手根管症候群」が指に感覚異常があるのに対して、「円回内筋症候群」は指以外にも手のひらにも感覚異常があるのが特徴です。また「手根管症候群」にみられる夜の痛みもありません。

 

 

みなさんいかがでしょう?
腕の筋肉で神経が圧迫されるなんて考えたことなかったのではないでしょうか?

 

 

この障害を起こしやすい人は、まさにこの「円回内筋」を酷使している人に多いのです。
たとえば、大工さんでドライバーをよく使う人や、工場などの作業で繰り返し手や腕を使うような職業の人などに多くみられます。また中には、腕を伸ばして重たい荷物を押したり、突然重い荷物を持ち上げるときに痛みを覚える方もいます。

 

カイロプラクティックでの治療は、この円回内筋をしっかり緩めること、また円回内筋が付着している肘の関節の機能障害を取り除くことが中心になります。

 

カイロプラクティックでの改善率は高いので、思い当たる人は是非相談してみてくださいね^^。

 

 

K.K.

 

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