今回は関節の内部のお話です。
関節の内部は一体どんな構造になっているのでしょう。
前回のblogで、関節は骨と骨が結合組織で連結しているところと話しましたが、関節はそれだけでできているわけではありません。

まずその前に関節の種類を少し話しておいた方が良いでしょう。

 

 

関節の種類はひとつじゃない

関節は、その構造によって以下の3つに分けられます。

①繊維で連結している

頭の骨の縫合(ギザギザの縫い目)のように、骨が多量のコラーゲンを含む繊維性結合組織により固定している関節

②軟骨で連結している

骨の骨端板(骨の中心部と端っこをつなぐ部分)のように、軟骨によって固定されている関節

③滑膜腔という隙間があってつながっている。

隙間がある場合、通常、関節包という袋でつつまれて連結している。場合によっては靱帯で補強されています。私たちが毎日使って動かしている関節がこれです。

また、その関節の運動の程度によって
①不動関節(まったく動かない)
②半関節(わずかに動く)
③可動関節(自由に動く)
に分けられます。

少し難しいので、ここでは私たちが普段、意識的に使っている③の関節包に包まれた自由に動く関節について見ていきましょう。

私たちが普段動かしている関節には骨と骨の間に隙間があり、この隙間を関節包という袋が包み込んでいます。この関節包は外側が強い繊維膜(靱帯 ligaments)になっており、関節が脱臼するのを防ぎ、内側が滑膜 cynovial membraneになっていて、滑液を分泌することで関節内をなめらかにし、摩擦を減らすこと、さらに栄養を供給して、老廃物の代謝を行っています。

 

 

 

カイロプラクティックのあのポキッという音は?

実はカイロプラクティックで、みなさんが一番気にしているあのポキッという音、これはこの関節包から出る音なのです。カイロプラクティックでは関節に動きをつけるときに関節を少し開くようにします。この時に関節包が広がり、一時的に内部の圧力がゆるむことで滑液の中に溶け込んでいる空気が気化して気泡ができます cabitation 。この気泡が弾ける音・・・それこそがあのポキッという音なのです。空気は二酸化炭素とも窒素とも言われています。

みなさんが骨の音と思っている音は、実は空気の弾ける音だったんですね。

自分で指を鳴らしたり、腰を捻って鳴らす場合も同じ原理で音が出ています。
ただ、自分で鳴らしたりするのが癖のようになっている方 crackhabit は要注意です。カイロプラクティックで鳴らす(動かす)場合、動きが固い関節に対して方向や力加減もしっかりと見極めて動かしていくのですが、自分で鳴らしたりする場合には、動きが固い関節を狙っているわけではないので、大抵は正常に動いている関節を鳴らして動きをつけていることになります。1,2回でどうこうなるわけではないですが、癖のように毎日鳴らしていると、以前のblogでお話した関節のゆるい状態 hypermobility になり、問題が起こることになるのでやめておいた方が良いでしょう。

またこれもよく聞かれるのですが、肩を回したり、手首を回したときに鳴る音などは、筋肉が骨に付着するときの腱の部分が骨に擦れる音なので、特に痛みがない場合問題はありません。
ただ音が鳴る時に痛みが伴う場合は、たとえば膝などは関節腔に骨片が浮遊している場合もあるので、画像診断が必要になりますね。

 

 

K.K.

 

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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘル
スケアです。
みなさんに知られているような筋肉骨格系の治療はもちろん、カイロの中の一つの学問
アプライドキネシオロジーでは、自律神経や内臓、ホルモン、神経、栄養のアンバラン
スをチェックし、それに対する治療を行うことができます。
アメリカではまさしくプライマリーケアとして認められ、準医師として統合医療の一翼
を担っています。

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