今日は、「過去の外傷や傷害が全身に影響を及ぼす」というお話をします。
これは傷害を受けた筋肉は、その傷害を覚えており、そのことが後に身体全体に問題を起こすというのです。
すごい話だと思いませんか?
過去の外傷がカラダに問題を作る?
身体のある部分が、傷害を受けると、侵害受容器から侵害刺激が入ってきて、3つのことが起こります。1つは侵害の情報が脳に行き、2つ目には瞬時に身体を曲げるような動作が起こり、3つ目には静脈を収縮させます。これらの3つは身体の防御反応でもあるのです。
たとえば、頭を打たれたときに、サッと首をすくめたり、座っているときに背中を叩かれたら、人は身体を曲げて足を上にあげたりします。
この反応は人が衝撃から、自分を守ろうとする防御反応ですが、この時に収縮した筋肉や関節などの状態がそのままだと、侵害刺激の情報もそのまま残っており、身体に悪さをするのですね。
そして、この傷害による神経の乱れ、そして身体の問題を治療するのが、この「インジュリー・リコール・テクニック」というものです。
インジュリー・リコール・テクニック
このテクニックはもともと足専門医のDr.Gordon BronstonやDr.Robert Crottyが使っていたものだったのです。彼らは、「患者さんの病歴で一番重要なものは、傷害と外傷歴である」と述べており、「どんな原因でも身体にいかなる問題でも作り得る」と言っているそうです。アプライドキネシオロジーのディプロメイト(教える資格)のDr.Schmittがこのテクニックをさらに進化させたのですが、Dr.Schmittの臨床経験では、約80%の患者さんにこの問題があると言っていました。
こうなると全ての患者さんに外傷歴を聞く必要がありそうです。
具 体的には、十数年前の捻挫が首の痛みを作ることがあるということなのです。またその傷害はたとえ5分前でも50年前でも変わらず、問題を起こし得ます。昔 に受けた傷害が非常に離れている場所にも影響を及ぼすということは普通考えられないかもしれないですが、実際あり得るのです。
私自身、25年前にコンクリートで頭を強打した傷害や、3年前のサーフィンで頭を切ったような傷害を治療してもらうと、首の可動域が大幅に改善し、首を曲げたときの痛みがまったくなくなりました。
またその他、スノーボードで打ったお尻の部分も同じように治療し、ここ最近あった膝裏の張りが大分軽減したことに驚きました。
私の臨床でも必ず、過去の障害についてはチェックしますが、首の傷害の問題を取り除くと腰痛が改善したり、足の問題を治療し、首の可動域が変わったりと、かなり離れた部位にも影響を与えることが顕著に確認できました。
初診時に症状の部位だけ診るのではなく、全体を診ることがいかに大事かわかりますね。
この外傷歴には腹部の外科手術の後や歯医者での歯科治療後の歯も含まれます。そして歯の問題や頭頚部の問題は、声の大きさや出しやすさにも影響を及ぼすようです。
またDr.Schmittは、筋力検査だけでなく、あらゆる角度から計測していくことを大切にしている方ですが、臨床での検査の重要性を改めて感じます。
人間のカラダは本当に奥が深いです^^。
K.K.
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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘル
スケアです。
みなさんに知られているような筋肉骨格系の治療はもちろん、カイロの中の一つの学問
アプライドキネシオロジーでは、自律神経や内臓、ホルモン、神経、栄養のアンバラン
スをチェックし、それに対する治療を行うことができます。
アメリカではまさしくプライマリーケアとして認められ、準医師として統合医療の一翼
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