みなさんは、運動の前に何か食べますか?
甘いものをとったり、炭水化物を摂ってエネルギーにすることはよく言われますが、それは本当なのでしょうか?
2009年にある研究がJournal of Physiologyに発表されました。
8人の持久系運動者(サイクリング)を対象として、口の中にグルコースとマルトデキストリン(どちらも分子の小さい糖)を入れた場合、運動機能にどう影響が出るかというのを研究したのです。
おもしろいです。
研究の方法としては、グルコースもしくはマルトデキストリンを液体に溶かしたものを使い、10秒間口の中でうがいをして吐き出すようにしてもらいます。
飲まないところがポイントですね。
その後の運動機能(筋肉がどれだけパワーを発揮できたか)を運動スタート時とトライアル(1H)の12.5%時で計測しました。また研究前日の22時からは水以外は摂取しないようにし、当日9時半〜11時まで測定することにしました。(なお、室温は21〜23度に保たれています)
グルコースでうがいしたグループは、プラセボ(偽薬)に比べて有意に運動機能が向上し、また脳には褒められたときのような喜びの感覚が現れました(MRI画像上で)。そしてマルトデキストリンのグループも同様に運動機能が向上し、トライアルを早く終わらせることができたそうです。
またグルコースとマルトデキストリンで比べると、グルコースの方がより脳の反応が大きく出ました。
このことから、炭水化物が口の中に入ってくることによって脳に褒められたときのような快楽スイッチが入り、それが感情的、行動的な反応を作ったことで運動機能が向上するのに貢献しているのではという結論に至っています。
その他もしかすると、舌にはグルコースを感知できる受容器があるのかもしれないということにも言及していました。
これは面白い発見ですね。また口に含むだけの状態というのがなおさら興味深いです。
単糖類の方がその反応が早いことから、そういう瞬時に吸収できる糖類などを水に薄めて、運動時に軽く摂取することは運動機能を高めることにつながるかもしれません。
ちなみに、カイロプラクターでもあり、オリンピックトレーナーもこなしたマフェトンは、糖分を摂りすぎると持久力が落ちたり、怪我が増えると断言しているので、そう考えていくとスポーツ飲料などの薄い甘みがあるものを運動時に口に含むくらいが運動機能にとってはいいのかもしれませんね^^。
参考:
Carbohydrate sensing in the human mouth: effects on exercise performance and brain activity
E.S.Chambers , M.W.Bridge and D.A.Jones 2009 Journal of physiology
K.K.
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