今日は、毎日の動作によって右手のシビレが起こったケースを紹介しますね。

 

この方は、慢性的に背中や腰は張っていることが多く、年齢のせいもあるのか、身体が丸まりやすいということでした。また張りがひどい時には苦しくなることがあり、ここ一年くらいたまに右手がしびれることがあるそう。子供の送り迎えで自転車に子供を乗せて、それを押しながら歩いているのだが、そうやって右腕を前に伸ばしている時がよく痺れるとのこと。腕を下ろすとシビレはなくなるそうですが、それ以外のときにも手にシビレを感じることはあるようです。

 

 

 

筋肉からの関連痛?

姿勢をチェックしてみると、右肩があがっており、背中から腰にかけても背骨が大分後彎(後ろに彎曲すること)していました。またシビレに関して神経学的な検査では問題なく、右の脇の辺りの筋肉を押した時に、シビレが出ることがわかったのです。その筋肉は脇〜背中全体にわたっている筋肉ですが、大分硬く張っており、筋力低下もみられました。

姿勢で右肩があがっていることと、自転車を押しているときの姿勢(右肩前方)から、右の背中の筋肉が大分弱ってきていることは容易にわかりました。この筋肉は脇の下〜背中、骨盤までつながっており、この筋肉があまり使われないことで筋繊維が硬くなり、背中〜腰の違和感や張り感が出ていたのでしょう。またこういう状態の筋肉には硬結(硬いしこり)ができることがあり、そこから関連痛が出ることもあります。まさに右手のシビレはここから出てきていたのでしょう。

痛みやシビレは、筋繊維の硬い部分をしっかり取り除くこと、そして筋肉が付着している背骨の関節を動かすことで大分改善されました。また右肩が前に出ている姿勢では、また負担をかけてしまうため、胸側の筋肉のストレッチも念入りに行いました。

 

 

今日のpoint

今回の手のしびれの原因は、「自転車を押す姿勢で、背中から脇までついている筋肉をずっと伸ばしているいたため、その筋肉が虚血状態になり硬くなってしまったこと」でした〜。

普段とっている何気ない姿勢や動作が、痛みやシビレにつながるケースはよくあることです。なかなか症状がよくならない場合は、日常生活での自分の姿勢やよくする動作を思い返してみることも重要な回復の一歩かもしれません。

 

 

K.K.

 

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