今日は、ちょっと複雑な原因で手のしびれが起こっていた50代男性の紹介。
この方は、2年前から左肩こりがひどく、たまに左手が痺れることがあったそうです。最近仕事が忙しくストレスも多い中、だんだんシビレがひどくなってきたということで来院されました。病院に行ってMRIを撮ると、頚椎ヘルニアと診断されたとのこと(C4/C5、C5/C6)。また5年前からストレスがかかったり、電話をしている時などに左の耳鳴りがすることがあり、それによって頭全体も痛くなることがあったようで、本人としてはそれが、左肩こりの原因にもなっているのではないかと思っているそう。それ以外には趣味でギターを弾くことがあるが、ギターを弾くとシビレとだるさがひどくなるようです。
ヘルニアと胸郭出口症候群を併発
持参して頂いたMRIの画像と神経学的検査で頚椎ヘルニアによるシビレが出ていることは明らかでした。さらに左肩前後のバランスは悪く、肩が前方に丸まるような姿勢をとっていました。またそれに伴い左の胸の筋肉は肥大しており、そこでの神経圧迫も同時に併発しているような状態だったのです。
頚椎ヘルニアに対するカイロプラクティック治療は、問題となっている頚椎の関節の柔軟性を取り戻すことです。頚椎のバランスを考え、シビレが悪化しないポジションで関節を動かすようにしました。また神経圧迫は、左肩前方の悪姿勢によって左胸の筋肉下でも起こっていたので、左肩に関わる筋肉や関節の動きに対して治療し、首にかかる負担を少しでも減らすようにしました。
治療後、肩や腕のだるさは改善しました。シビレに関しては長期にわたる問題であったので、もう少し時間がかかるでしょう。
今日のpoint
今回の手のしびれの原因は、「頚椎ヘルニアと肩を丸めたことによる起こった胸郭出口症候群が同時に起こっていたこと」でした〜。
今回のケースは、頚椎ヘルニアによる神経圧迫と胸の筋肉過緊張による神経圧迫の両方を併発したダブルクラッシュシンドロームでした。この方は、デスクワークを1日8時間~10時間継続して行っており、デスクワーク時の姿勢や筋肉を緊張させた状態などが、慢性的な症状を作り出し、最終的にシビレを起こすまで組織を悪化させてしまったと思います。デスクワークによる悪姿勢や肩こりもひどくなると、シビレを出す背景にもなるということを覚えておきましょう。
K.K.
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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘル
スケアです。
みなさんに知られているような筋肉骨格系の治療はもちろん、カイロの中の一つの学問
アプライドキネシオロジーでは、自律神経や内臓、ホルモン、神経、栄養のアンバラン
スをチェックし、それに対する治療を行うことができます。
アメリカではまさしくプライマリーケアとして認められ、準医師として統合医療の一翼
を担っています。
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