Protein タンパク質
タンパク質は、皮膚や筋肉、臓器、血液などの重要な構成成分です。また脳の機能担う神経細胞も、情報の伝達に関わる物質も、ほとんどがタンパク質でできています。そのタンパク質を構成しているのが20種類のアミノ酸。言い換えれば、たんぱく質とは「アミノ酸が鎖状に結合したもの」です。このアミノ酸の結合の状態や連なっているアミノ酸の種類、個数によってタンパク質の種類が分かれていきます。
アミノ酸の中には人間の体内で合成できるものもありますが、合成できないものも9種類ほどあります。これは食事から摂る必要があり、このアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼びます。
これらのアミノ酸はただ量を多く摂ればいいというものではありません。種類ごとに必要量が決まっており、バランスよく摂取することが非常に重要です。
食べ物のたんぱく質は、大きく2つに分けることができます。大豆や米、ソバなどに含まれる「植物性タンパク質」と、肉や魚、乳製品に含まれる「動物性タンパク質」です。
動物性タンパク質は、植物性に比べてアミノ酸バランスがよく、体内での利用効率が高いため、動物性だけをしっかり食べていればよいと思いがちですが、それだと脂質なども摂り過ぎになってしまいます。
逆に植物性タンパク質はアミノ酸バランスが悪いのですが、食べ合わせることによってバランスがよくなります。例えば穀類タンパク質と大豆タンパク質は互いの不足を補い、栄養価を高めることができるので、ご飯に納豆をかければ、アミノ酸バランスがよくなるというわけです。
普段からお肉やお魚、大豆などをあわせて食べるようにし、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質のバランスがとれた食事を心掛けると、アミノ酸をしっかり補え、健康的にも良いといえます。
そして覚えておかなければならないのは、タンパク質は、日本人の多くが持っている可能性のある食物耐性(食物アレルギー)の原因となるということです。人間の体が問題なく利用可能な状態(大きさ)にまで分解・吸収されてはじめてたんぱく質は有効なのです。乳アレルギーや小麦アレルギーなどはそれぞれ食品中のタンパク質の固まりに抗体が反応することでアレルギー症状が出ます。近年、アレルギーの人が本当に増えてきました。
また中には自分では気づいていない場合も多く、アレルギーから出る症状も多岐にわたるので注意が必要です。